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吉川林産興業株式会社

木谷山雑記〜部長のひとり言〜


平成29年度 吉川家春季例祭

 

平成29528日(日)、新緑の眩しい木谷山の中にひっそりと佇む木谷鎮守社において、平成29年度吉川家春季祖例祭が、厳粛の内にも滞りなく執り行われた。五月晴れの中、さわやかな初夏の風に包まれ、遠くで木谷川のせせらぎを聞きながら、鳥のさえずりも耳に優しかった。

 毎年春は528日、秋は1115日にお祭りが行われ、我々職員総出で準備に当たってきた。木谷鎮守社は、元々宮固屋という現在の事務所(大固屋)から34km北の山の中に位置していたが、昭和15年頃、事務所が現在の位置に移転された際、鎮守社も事務所から近い現在の位置に遷移されたと聞いている。少なくとも77年間、この鎮守社でお祭りが繰り返され、吉川家の皆様をお迎えして、その当時勤めていた役職員が総出でお祭りをしてきたのだと思うと、静かで深い感慨に包まれた。

 私がこのたびのお祭りを特別に感じたのには少し意味がある。まず第一にすっかり自分自身が年を取ってしまったこと。そして、これまでこの場にいたはずの人が、一人また一人といなくなっていること。吉川家にお仕えする者の心構え、心持ちといったものが、ようやくおぼろげながら身に染みてきたからかもしれない。

昨年亡くなられた藤井さんは、いつもお祭りを大切にされてきた。誰よりも準備を怠らず、神事では誰よりも深く低頭し、御直会に際しての挨拶を下書きされていた姿を何度も見てきた。そしてその挨拶はいつも時期を得た、心のこもったものであり、吉川家に対する深い気持ちが表れていた。

藤井さんをはじめとして、先人先達の方々は吉川家のお祭りを実に大切に守ってこられた。もちろん吉川家の御先祖を供養するという、それ自体が非常に大切な仕事であることは言うまでもないが、私はこのお祭りに向かう職員の心がけ、心持ち、心意気といったものが、実は吉川林産興業鰍フ良き伝統、良き社風と繋がっている、そのことをこのたびのお祭りで強く確信することが出来た。しかもそのような良き伝統や社風は、精一杯勤めていなければ易きに流されやすい。

鎮守社の隅々まで掃き清められ、木谷山の榊や山葵が供えられ、身も心も洗われるような気持ちで参拝する。吉川家のお祭りが、いつの時代にも変わらぬものであって欲しい。そしてそこに集う職員の心も清々しく、一糸乱れぬものであって欲しい、そう願いながら御直会の席に臨ませていただいた。

祭りが終わり、松尾宮司様をお見送りした時、不意に誰かが『お疲れさん!』と言って私の肩を叩いたような気がした。気のせいかもしれないが、木谷山を吹き抜ける一陣の風になって、屈託のない笑顔で藤井さんがそう言って下さったような気がした・・。
『 終わりを慎み遠きを追えば、民の徳、厚きに帰す 』 (論語)

 

   



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